雨の多い季節になりました。
湿度が上がりますと、麻のお着物が恋しくなってまいります。

先日は能登上布の着尺をご紹介いたしました。
さて本日はHPには掲載していない、素敵な越後上布をご案内します。

毎年この時期になりますと、「銀座かわの屋」の店頭には
一年をかけて用意した様々な上布が並びます。

その中でも越後上布のお着物は一点一点、
それぞれに苧麻糸の味わいも違い、
さらに機屋さん、織り手さんの技術と個性が生き生きと感じられます。

一反が仕上がる迄に沢山の方の手仕事を積み重ね、
何か月もの時間が費やされる越後上布は、
その制作の過程での苦労を全く感じさせない、羽衣を思わせるような清らかな美しさです。


本日は少し珍しい、無地の越後上布のご紹介です。
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大変残念なことに練りに練って染められた微妙なベージュ色が上手く写りませんでした。

実物のほんのりと灰がかったけぶるようなベージュは格別な美しさで、
絹の色無地のように華やかではございませんが、
静かな強さと深みが感じられます。

麻の帯を合わせようかとも思いましたが、産地が同じ越後小千谷地方で織られた絹縮みに
野口さんの友禅染が美しい名古屋帯をのせてみました。


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静かな越後上布の透明感と黒い絹縮みの華やかな透け感が不思議とよく合います。
また格調高い江戸解文様も無地の越後上布にはぴったりです。
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がらりと雰囲気を変えて
宮古上布のモダンな柄の帯地をのせてみました。
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こちらの宮古上布の帯は透け感もあまりなく、
味のある糸が使われており、お単衣の上等な木綿のお着物などにも合わせていただけそうです。
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無地の越後上布ですので、糸にもなんともいえない味わいがあります。
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紫陽花がほのかに透けています。
微妙なお色目ですので、あまり透けすぎることもなくお召しなりやすいと思います。
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アップ画像です。
端正な糸は溜息がでるような越後上布の美しさの秘密でしょうか。
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宮古上布の帯のアップ画像です。
帯ですので、お着物の宮古上布や越後上布より
野趣を感じられる糸を使い、それがアクセントになっております。
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着物:本場越後上布 
   (身丈) 172cm  (裄) 68cm  (袖丈) 49cm
   販売価格 有難うございました

帯:竹垣に秋草 夏帯地 工芸キモノ 野口製
   ※未仕立のお品につきお仕立はご相談ください
   販売価格 330,000円+税

帯:重要無形文化財 宮古上布 名古屋帯
   (長さ)378cm (太鼓巾)31,2cm (前巾)15,6cm
   販売価格 160,000円+税

夏のお着物は素材も楽しくブログで少しずつご紹介したいと思います。

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また、6月20日(土)より「銀座 かわの屋」にて
『親から子へ~玉那覇有公・有勝展』を開催いたします。

玉那覇有公先生、有勝先生の希少な作品をはじめ、
琉球紅型の作家作品を展示販売いたします。

6月27日(土)、28日(日)は玉那覇有勝先生にご来場いただきます。
是非この機会にお立ち寄りくださいませ。
また、HPでも順次販売予定商品をご紹介させていただきます。
美しいキモノ2015夏号



                              
                              担当 富田

銀座 かわの屋
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